コミPo! の実演販売も行われた昨年末のコミックマーケットですが、発売からそれほど日が経っていないにもかかわらず、コミPo! を使った同人誌を頒布していたサークルさんがいくつかあったそうです。今回はその中から2つのサークルさんの同人誌をご紹介したいと想います。
■和凜型通信2010冬
時影 和凛さんのサークルで頒布されたコピー誌です。
「コピー誌」というと、手描きで描いた原稿をコンビニに持ち込み、文字通りコピー機でコピーして、ホチキスで製本するというのがスタンダードでした。
今回の時影さんのコピー誌では、コミPo! でデジタルデータを作成し、それをページ状に加工したデータをUSBメモリやメモリカードに保存、コンビニの「文書プリント」サービスを利用して印刷するという形式を取っています。いわば「完全デジタル入稿のコピー誌」です。
今やマンガはPC上で作り、データ入稿するのが当たり前になりつつありますが、印刷所を介さないコピー誌までフルデジタルでできる時代になっているとは驚きでした。
時影さんの本はきちんと両面印刷されて、中綴じになってました。恐らくコミPo! で出力し別途画像加工ソフトでページを割り付けて、データを持ち込んだんじゃないかなと思います。
普通にコピー誌を作るよりは少し手間かもしれませんが、印刷所に出すよりは遙かに手間もかかりませんので、イベント直前にちょっとした本を作るときなんかは重宝するかもしれませんね。
時影 和凛さんのホームページ「和凛型」はこちら
http://kazurin.net/
■4SEASONS.~はる・なつ・あき・ふゆ~
プロの漫画家でもある浦嶋嶺至さんのサークル「FITS PROJECT」さん発行のオフセット印刷の同人誌です。全18ページ、フルカラーのオリジナル作品と、相当な気合いが入っています。
はる・なつ・あき・ふゆと季節の名前を持つ4人の少女達の想いと、その4人のストーリーの始まりの部分が描かれています。
あとがきで「制約もあり、このソフトですべてが表現できるわけではない」としながらも「今までマンガが掛けなかった人がコミPo! を入手した途端、すぐに表現ができるようになる、という意味ではものすごいもの」と記しています。我々としては非常に嬉しいお言葉です。ありがとうございます。
先日行われた「ひとこままんがコンテスト」や現在開催中のCOMEEさんのショートコミックコンテストなど、「コミPo! で作った作品はWebで発表する」というイメージがあったのですが、こうやって冊子になったものを見ると「コミPo! で同人誌」というのも全然アリな感じですね。
【中の人】